プロレスにおける反則攻撃の中で、パイプ椅子攻撃は非常に代表的な反則攻撃で長い歴史があります。
パイプ椅子を背中に
バッチーン!!!
と叩きつけられたときの大きな音を聞くと鳥肌が立ちます。

プロレスにおけるパイプ椅子攻撃は、その派手さと迫力からエンターテイメントとして効果的です。
反則なのですが。。
これがプロレスのおもしろいところです。
パイプ椅子に当てかたがあることをみなさん知ってました?
頭を狙う場合はパイプ椅子のクッションがないほうを当てるんです!
パイプ椅子攻撃は、実はちゃんとしたやり方があるんです。
反則にやり方があるなんておかしいかもしれませんが(笑)
今回はプロレスでの
「パイプ椅子攻撃」
について、プロレス観戦初心者の方にもわかりやすく、パイプ椅子の使い方、パイプ椅子攻撃の歴史、威力、いろいろな攻撃方法について紹介していきます!
パイプ椅子攻撃の歴史
まずは、「パイプ椅子」の歴史から見ていきましょう。

パイプ椅子とは、金属製のパイプとクッション素材の座面の組み合わせでできた椅子のことを言います。
1925年にドイツの建築家、マルセル・ブロイヤーが制作したワシリー・チェアが現在のパイプ椅子の原型とされています。自転車の構造から着想されました。
この椅子は「ワシリー・チェア」と言わます。
当時は、ボルトなどを使わずスチールパイプを溶接して座面やひじ掛けに布を使っていたそうです。
現在は、曲げ加工を施したスチールパイプをボルトで接合してフレームとし、そこに座面や背もたれ、ひじ掛けとなる皮を張っただけのシンプルなデザインです。
この椅子は「ワシリー・チェア」と言われます。
マルセル・ブロイヤーも凶器として使われることは想像してはいなかったと思います。
プロレスの試合におけるパイプ椅子攻撃は昭和の時代からなので歴史はとても長いです。
現在もパイプ椅子は反則攻撃の象徴的な武器として定着しています。
ヒールレスラーが自分のファイトスタイルをアピールするために使われことが多かったですが、現在は「ハードコア・マッチ」など、パイプ椅子で殴っても反則攻撃にならない特別なルールが設けられた試合も出てきました。
パイプ椅子攻撃の威力
パイプ椅子攻撃は、その威力と視覚的なインパクトによって観客の記憶に強く残ります。
パイプ椅子は金属製であり、頑丈であるため、体に当たるとかなりの衝撃を与えます。
特に椅子のフレーム部分は金属なのでとても硬く、当たった部分に強い痛みを伴います。
この衝撃により、一時的な痛みや打撲、場合によっては骨折などの怪我を引き起こす可能性があります。
相手の意表を突く攻撃としてリング内で目立たないようにパイプ椅子を隠しておき、突然取り出して殴ります。
相手は防御する余裕がなくフィジカル、メンタルともにダメージを受けます。
試合の流れが変わってしまいますね。

パイプ椅子を当てる面は決まっている!
プロレスラーは
パイプ椅子の向きを考えずに殴っているのか?
それともちゃんと考えて殴っているのか?
プロレスラーはちゃんと殴る面を考えて使っているんです!!プロですから!!
座面の裏は頭部 クッションがないほう

座面側は背中など頭部以外 クッションがあるほう
これが基本だそうです。
普通に考えるとクッションのある面で殴ったほうが相手は怪我しにくいと思いがちですが逆なんです。
理由は、頭部を殴るときはクッションのない裏面を当てると面が「キレイに抜ける」そうです。
「キレイに抜ける」ということは、力(ストレス)が分散されるということで、相手も大怪我をせずに済むそうです。
座面がきれいに抜けると観客に痛さ伝わるのと派手に見える視覚的効果があります。
逆に「キレイに抜けない」と当て方が悪い、力加減が弱いと見た目が中途半端に見えるのと相手が怪我をする可能性があるので、思いっきり殴ります。
頭部以外はクッションがある座面で殴ります。
これも相手に怪我をさせないことからです。
パイプ椅子攻撃いろいろ
パイプ椅子は使い方によってさまざまな攻撃方法を生み出します。
叩く
パイプ椅子を振り下ろして相手の体を叩く動きですね。
最も一般的な攻撃方法です。
相手レスラーの体に対してパイプ椅子を振り下ろすやり方です。
パイプ椅子を振る時の力加減や当て方によって、相手に与えるダメージの度合いが変わります。
パイプ椅子を両手で持ち、全体重を掛けて振り下ろします。
頭部以外なら座面のほうを相手に当て、頭部は裏を当てるのが基本です。

突く
パイプ椅子で突く攻撃は1箇所狙いで使われます。
多くは腹部を狙います。
パイプ椅子の先端と後端を握りて先端を握っている手と一緒にパイプ椅子を相手に当てます。
これも相手に大怪我させない技術です。

挟む
パイプ椅子が折りたためる機能を利用して相手の腕や脚などを挟んで動きを制限する攻撃もあります。
一か所集中です。
相手が痛めている箇所を狙ってダメージを蓄積させる目的もあります。
EVILは、相手の首をパイプ椅子で挟み、別のパイプ椅子で首のパイプ椅子を殴るという恐ろしい攻撃をします。
サンドウィッチ式
倒れている相手にパイプ椅子をのせ、上からさまざまな攻撃を加える使い方です。
ボディプレスなどを仕掛けることが多いです。
また、パイプ椅子の上に相手を寝かせパワーボムやダイビングボディプレスを仕掛ける攻撃もあります。
パイプ椅子の硬さと自分の体重を使って相手に大きなダメージを与えます。
ハードコアマッチなどでよく使われる攻撃です。
殴りあい
お互いにパイプ椅子を持ち、振りかぶってぶつけ合います。
ガシャーンガシャーンと金属がぶつかり合う凄い金属音がします。
パイプ椅子攻撃の疑問
パイプ椅子攻撃は、普通の試合では反則です。でも反則負けにならない。。疑問ですよね。
パイプ椅子攻撃は反則なのに反則じゃない?
モノを使った攻撃は反則だけど、「5カウント以内だから反則じゃない」という摩訶不思議な現象が起きるのがプロレスです。
レフェリーの見ていないところでやるなど工夫をしたりします。
当然ですが、あからさまにパイプ椅子を持っているとレフェリーに取り上げられます。
レフェリーの注意を聞かないと反則負けの裁定がくだることももちろんあります。
リングの下にパイプ椅子があるのはなぜ?
なぜかリングの下にパイプ椅子があるという場面を見たことがあると思います。
理由は、観客が座っている椅子を使うわけにはいかないからです。
観客の椅子で殴ることは少ないです。
壊れたら観客が椅子に座れなくなりますから。
また、会場の椅子を壊したら弁償になるという理由もあるようです。
事前に壊れやすいように椅子に細工をしている椅子がリング下にあるという噂も。。
観客用に用意されていた椅子を利用して攻撃することもあります。
パイプ椅子攻撃 まとめ
パイプ椅子攻撃は、反則なのですが相手に大ダメージを与えながらエンターテイメントとしても効果的な攻撃です。。

パイプ椅子攻撃は、プロレスラーが今まで痛かった凶器の上位にランキングされます。
パイプ椅子攻撃は、観客に対しても強いインパクトを与えるため、試合の緊張感を高めます。
金属がぶつかる音や、レスラーが激しく痛がる様子は、観客にも痛い!痛い!と感覚的反応を引き起こします。
攻撃するほうも受けるほうも十分に準備を整え、技術的に正しい方法で攻撃を行うことが、怪我を防ぐためには重要です。
具体的に言うと
「相手がきちんと受けるほうは首に力を入れてパイプ椅子攻撃を受ける体勢が整ってから仕掛ける」
などです!
狙いがずれて金属部分が相手の頭に当たったら大怪我になります。
また、プロレスラーでも痛いはずですが、鍛えているので大怪我をせず受けることができます。
劣勢の試合の流れを逆転できる非常に効果的な反則攻撃であるのと同時に反則なのに歴史、威力、やり方に多くのドラマがあるミステリアスな反則攻撃です。
反則だけど反則ではない。
これがプロレスのおもしろいところです。
見た目のインパクトとエンターテイメント性は観客に強い印象を残し、プロレスの試合において重要な攻撃となっています。
パイプ椅子で殴るときは
- 頭部を叩くときにはクッションのない座面の裏を。理由は座面が抜けたほうが逆に相手は大怪我をしない。
- 背中などを叩く場合はクッションのある座面側
とやり方があります。
選手の安全を確保するためには、適切な技術と信頼関係が不可欠です。
「反則にも高度な技術が必要」という矛盾
がプロレスが愛される魅力のひとつの要素なんです。


